事例11:異議申立により後遺障害非該当⇒14級に変更されたケース

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相談者・依頼者
事故類型
10代女性、高校生
自転車:四輪車
傷病名
治療期間・実日数
頚椎捻挫・腰椎捻挫
治療期間199日 通院実日数58回
相談・依頼時の状況 事前認定も非該当、異議申立を受任。
後遺障害等級 非該当⇒異議申立により14級に変更
弁護士の活動・ポイント 自覚症状・推移、症状固定後の治療状況を確認・文書化
医療照会(項目・聞き方・選択肢を何度も練り直して発送)
回答を整理・組立(診療録のうちの不利な部分の扱いも悩む)
異議申立
交渉(過失相殺、逸失利益)
結果 既払い治療費を除く合計受領額:220万円
弁護士費用特約 ○(LAC協定社タイムチャージ)、自己負担0円

 

1 相談・依頼のきっかけ

自転車で走行中、脇道から出てきた一時停止違反車と衝突した事故。

 

相手方保険会社の担当者が交代した後は良好な関係が続き、過失相殺不問と引き換えに6ヶ月で症状固定として、後遺障害等級事前認定を受けたが、非該当。

 

相手方担当者のすすめで近隣弁護士を探し、当事務所のホームページを見て電話相談のうえ来所。

 

2 弁護士の活動

本件では、受任後に保険会社から取り寄せた資料一式を分析し、症状固定日までの通院回数がやや少なく後半3ヶ月は半減していたこと(治療経過)が大きく影響したと感じられました。

 

他方、症状固定後もリハビリを継続されていたので、通常であれば新たな後遺障害診断書等を取り付けるところですが、依頼者様負担の文書料総額が非常に高額であったため、ひとまず医療照会に全力を注ぐことにしました。

 

医療照会は、何をどのようにどの程度質問するのか、非常に気を遣います。基本的には、既存資料で等級認定に不足と思われる部分を補充する目的ですが、欲しい結論だけを聞いてもダメですし、かといって細かく聞き過ぎればヤブヘビ(不利な記載)が出て来て回答書の証拠価値を損なったり、回答をもらいにくくなってしまいます。

 

そこで、医療照会の前に、詳細に自覚症状を聞き取って文書化し、症状固定日までの診断書・レセプト・画像等の治療経過とも照合して、1週間ほど何度も練り直し、発送しました。

 

回答が到着した後は、診療録とともに治療経過を一覧表化し、有利な部分と不利な部分をチェックし、不利な部分も含めて診療録全体を提出する一方(そうでないと都合の良い部分だけのつまみ食いでは証拠価値が低くなってしまいます)、不利な記載も取捨選択して説明を補充するなどして異議申立書を何度も練り直しました。

 

異議申立が却下された場合、形式的には、紛争処理機構への申請、さらに裁判という方法は残されていますが、新たな医学的証拠が得られること≒認定は期待困難ですし、フルコースなら2~3年かかりかねませんので、実質的には異議申立がラストチャンスで一発勝負という意味で、非常に厳しい戦いでした。

 

無事、異議は認められましたが、その理由はいつもどおり、「新たに提出された診療録、症状の推移、神経学的所見の推移」、既提出の画像、診断書等から、「症状の一貫性が認められ、将来においても回復が困難と見込まれる障害と捉えられる」との記載だけですので、何が奏功したのか、なくてもよかったものはないか、などは正確には検証の仕様がないのが辛いところです。

 

等級認定後は、もともと金額で争うつもりはなかった依頼者様のご意向もあり、また、相手方担当者の協力もあり、早期解決が出来ました。

 

3 当事務所が関与した結果

高1 治療期間199日 通院実日数58回 過失相殺なし

主な損害項目 結果
通院費・文書料 3万円
傷害慰謝料 85万円
後遺障害慰謝料 99万円
逸失利益 ※将来のバイト代3年分5% 34万円
合計 221万円

 

4 弁護士の所感

個人的には、症状固定後も自費で通院を継続している事実は、やはり「将来においても回復困難な障害」の残存を伺わせる説得力があるように感じ、お子さんのために今後の治療のためにやれるだけのことはやってあげたいというご両親のお話にも共感できたので、珍しく異議申立段階から受任しました。

 

しかし、異議申立は、一度出した認定をひっくり返させる訳ですから、それなりの医学的証拠を追加して説得的な説明ができなければなりません。しかも、それなりの証拠で説明可能(だと思った)としても、明確な理由もなく却下されることも多く、厳しいのが現実です。

 

今回も、非該当でも決しておかしくはないケースで、異議が認められて「ほっとした」というのが正直なところです。

 

とくに、自転車と側方車との接触事故の場合、衝撃とむち打ち症の典型的な機序では説明しにくい部分があること、通常は自転車・加害車両双方の損傷自体は極めて軽微であることなども、14級認定を厳しくしているように感じます。

 

相手方担当者の方は、本当に14級が妥当だと思って意見書も付けて事前認定申請をしてくれたようですが、当時の資料だけでは非該当も無理はないと感じましたので、少なくとも弁護士費用特約がある場合は、症状固定・事前認定の前に、一度ご相談いただいた方がよかっただろうと思います。

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