むち打ち症の後遺障害

● 「むち打ち症」とは?

「むち打ち症」は、事故時の追突・衝突・急停車などによって首がむちのようにしなること(過伸展・過屈曲運動)が原因で起こる症状の総称・俗称です。

 

診断書の傷病名は、頚椎捻挫(けいついねんざ)、外傷性頸部症候群(がいしょうせいけいぶしょうこうぐん)、などと書かれています。

 

なお、深部腱反射の亢進・病的反射が出る脊髄症状型は、より重大な脊髄損傷の問題となりますので、むち打ち症の後遺障害は、主に(神経)根症状型になります。

 

● 特長

  • 比較的軽いとされる事故が多い(当時の衝撃自体は証明できないため、事故態様と車の損傷・修理費等で推測されます)

 

  • 典型的な自覚症状(首の痛み、肩こり、腕や手指のしびれ、腰痛など)が、加齢や生活習慣など事故と関係がない事情によるものと区別がつきにくい

 

  • 自覚症状を医学的に証明できる証拠 ≒ 「他覚的所見」がないことが多い
    <画像所見>

    ・レントゲンはもちろん、とくに重要なMRI画像診断などでも異常が出ないことも多い
    ・画像で異常が出ても、それが交通事故外傷によるものとまでは証明できないことが多い
    <神経学的所見>
    ・神経根誘発テストなど、検査自体を行わない病院も意外と多い

 

  • 3ヶ月で治る率70%とか、6ヶ月以上の治療が必要なのは3%などの報告を目安に、保険会社が治療打切りを通知する→被害者の方も適切な治療・検査を諦めて中止してしまう

 

このようなむち打ち症の特長から、決して簡単に後遺障害と認められるわけではありません。頚部は、交通事故被害者の受傷部位のおよそ半数を占める反面、後遺障害率も最も低く、少し古いデータでは3.1%でした(社団法人日本損害保険協会2009年度「自動車保険データにみる交通事故の実態」より)。

 

しかし、適切な検査・治療経過・後遺障害診断書などによって、後遺障害等級認定されることも少なくありません諦めてしまうのは、一度ご相談いただいた後でも遅くないと思います。

 

なお、むち打ち症と同時になることも多いのが腰椎捻挫(ようついねんざ)などですが、後遺障害との関係では同じ「神経系統の障害」の問題になるので、参考になれば幸いです。

 

● 「むち打ち症」の後遺障害認定基準

等級 自賠責 疼痛と感覚障害の認定基準(労災)
14級9号 局部に神経症状を残すもの

医学的に「説明」可能なもの
※自覚症状が単なる故意の誇張でないと医学的に推定されるもの

(疼痛)受傷部位にほとんど常時疼痛を残すもの。

(感覚障害)蟻走感、感覚脱失などで、広範囲のものに限る。

12級13号 局部に「頑固な」神経症状を残すもの

医学的に「証明」可能なもの

(疼痛だけ)通常の労務に服することはできるが、時には強度の疼痛のため、ある程度差し支えがあるもの。

 

※平成15年改正通達の前の説明ですが、現在の自賠責保険実務でも同じ考え方と言われています。

<ポイント>

・神経症状≠筋肉・靱帯(軟部組織)の炎症

・自賠責も、労災の等級認定基準に準じている

・(脊髄損傷がない限り)むち打ち症による首の運動制限は無意味

 

現行の公の基準では、よく分からないと思います。12級と14級の違いは「頑固」だけで、痛みの程度が「強度」と主張すればいいのか?というと、そうではありません。医学的「説明」と「証明」の具体的な違いなどは、別のページで詳しく説明します。

 

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